以前、頭では分かっているのに行動できない事について危機感が足りないから、気持ちが弱っているからだ、という内容の記事を投稿しました。 今回は別の視点から、どうすれば行動できるのかを書いてみます。
例え話
前回は、試験勉強に例えてみました 「勉強しなきゃ(めんどくさい)」 「勉強しなきゃ留年、退学、無職…(勉強しなきゃヤバイ)」 この時点では、勉強しない事で良くない事が起きる事を知っている状態です。 でも実は、本当の意味では知らないんです 答えは「経験」。勉強して良い成績を出した経験も、悪い成績を出して人生を転落した事も、転落しないためにどんな勉強の仕方をすれば良いのかも知らない。
例え話2
「急いでゆで卵を作りたいから電子レンジで暖めよう」と考えた人がいたとします。
「爆発するからダメ」と言われたら、怖くなってやめる人もいれば 「そんな訳ないよ笑」と実際に爆発させて2度とやらなくなる人もいるでしょう 爆発する動画を見てやらなくなる人もいるでしょう これが「悪くならない方法」であり、「しない事」
電子レンジでゆで卵を作る事は出来ますが、一手間を加える必要があります。 言い方を変えると「一手間を加えれば良い事が起きる」、けれど体験した事が無い人からは「やる理由が分からない無駄な一手間」にしか見えない 一手間を体験した人の中には「それなら茹でた方が早くて安全」と思うかもしれないし、便利な経験として身につける人もいる これが「良くなる方法」であり、「する事」
つまり 悪くならないためには「しない」を選ぶだけ、なのに良くなるためには「する」を選んで行動しなければならない。そして良くなったと感じるのかは人によるのでやってみないと理解できない
知ると識る
「知識」という漢字は知ると識るが合わさったものです 知る:表面的な事を認識する 識る:より深い情報を判断、認知する だいたいこのような意味合いなので 見聞きする≒知る、体験する≒識る、とも言えますね。
つまり、分かってるのに出来ないのは 分かってる(知識として知ってる)のに、(体験した事が無いから想像出来ない、効果的なやり方を知らない、そのせいで不安や面倒になってしまい動く事が)出来ない
依存症者は何を識らないのか(何をしていないのか)
依存症は「悪くなる事」を知っているのに辞められない、「やらない」が出来ない状態です。 つまり「良くなる事」を「やる」必要がある。 そして今までは「良くなる事」を「やる」事が出来なかったから辞められなかった。
識っている(経験してきた)のは、我慢(やらない)だけでは失敗を繰り返して悪くなる事 知っているのは、このままでは良くない事、良くなった方が良い事 知らないのは、良くなる(結果)ために何をしたら(過程)良いのか では、これから何を識る(やってみる)べきなのか?
辞めるためには、依存するきっかけに近付かない事、お金を持ち歩かない、部屋を片付ける、散歩や運動をする、仲間と声を掛け合う、応援し合う どれも当たり前に言われている事ばかりですが、どこまでを知っていて、どこまでを実際にやってみましたか? 当たり前に言われている事は、多くの人が体験した結果「当たり前に言われるようになったモノ」です。
応援には効果がない、そんな経験はあったとして、では応援に効果があると体験した事はありますか? もし応援が自己満足でしかなく効果がないのなら、世界から応援自体がだんだんと衰退して無くなっているはずです。 自分がまだ応援の効果を体験した事が無いとは思えませんか?
自分の中に答えがない、我慢する以外の辞め方が浮かばないなら人に聞いたり本を読んだりして、言われた事をそのままやってみましょう 未経験なら識らなくて当たり前、識ってる人に聞いてやってみましょう
ものは試しで、気楽に、少しずつやってみましょう
無駄な事はしたくない人へ
当たり前の事を「やる意味が分からない」人は、経験不足で無知なだけです。「自分に効果のある事」も「自分にとって効果も意味もない事」も「識らない」。だから分からない。 やってみたけど、やる意味がよく分からなかった人もいるかもしれません。
分からない理由の一つは「実感する前に諦めた」 良い事も悪い事も、ある段階で自分の中に「納得」が生まれます。 「なるほど(納得)、これが良いんだ」 「効果は分かった(納得)、けど私には必要ないな」 納得できる所までは、試しに続けてみましょう。 気が向いた時にやるだけでも十分です
もう一つは「ただやってるだけ」 たとえば読書中、ただ文字を目で追う人と、人物の心情や背景に想いを馳せる人とでは読み込みや記憶に大きな差ができます。 何が効果的で、自分にどんな影響があるのかを意識しながらやってみると良いですよ
たまに見かける「失敗を失敗だとは思っていない人」は、自分が納得するまでやった上で、このやり方ではうまくできない事を「識れた」人です
まとめ
知っている事と識っている事の違い、そして自分は何を識らない(やった事が無い、身につけていない)のか できない理由は、知らないし識らないから、不安になるから
前回の記事の内容を「思考と感情を揃える事」として今回の記事に当てはめるなら 「どうなるかは「知ってる」けど、どうすれば良いかは「識らない」から、聞いて調べて試してみよう(識らないならしゃーないしゃーない)」 って感じですかね🙄 自分の事を立派な大人、まともな人間だと思わない事も大事かもしれません こだわりやプライドを捨てて「なんにも分からんから教えて!」と言ってみる、なんなら少しは知ってても知らないふりをしてみる 識ってる人の言葉を、まっさらな白紙の状態から聞けるチャンスですよ
まずは試しにやってみる事です。

